レフター(左利き)用モデル

ウェンガー党を作り出したあろう第2の理由が、この左利き用モデルの存在だ。
私は左利きではないが、全てのツールの形状が自分の利き手と反対であったら、かなりのストレスになるであろうことは容易に想像できる。 爪を掛ける溝からして全て反対側に付いているのだから、きっとツールを引き出そうとする時点で厄介だろう。

経営側に左利きの人がいたのかもしれないが、とにかくウェンガーは左利きの人用に、全てではないにしろ、いくつものモデルを用意していたメーカーだったのだ。
左利きの人達からすれば非常にありがたい存在だったに違いなく、ビクトリノックスに同様のラインナップが無い時点で、左利きの人ほぼ全員が自動的にウェンガー派だったことだろう。
Victorinox & Wenger Victorinox & Wenger
そのウェンガーがビクトリノックスに吸収され、そして2023年現在、ビクトリノックスからは、やはり左利き用のアーミーナイフのモデルはリリースされていない。きっと商業的には割に合わないのだろう。
もしかすると、そんな割に合わない物をも作ってしまう企業風土だったことも、ウェンガーが経営不審に陥った要因の一つだったのかもしれない。

レフターモデルは中古市場でも見かけることはかなり稀なので、ウェンガーのレフターモデルを、今も大切に使っている左利きの人は多いのではないかと思う。

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